(鳥影社・2001年4月刊行 1800円)

舞台は文政12年(1829)の大坂。
蘭学塾・思々斎塾に入門し、師匠のもとで学問の日々を送っていた緒方章(おがたあきら・後の洪庵)は、ご禁制の蘭学書を購入するため、禁書売りとの取引にのぞむ。ところが、その取引の場で殺人事件に遭遇。困惑する章の前に、「左近」と名乗る男装の娘が現れ……。
若き日の緒方洪庵が、男装の楽人とともに、大坂の町で起こる様々な難事件に挑む……!