(ポプラ社 2011年5月刊行 640円)

ときは文政。大塩平八郎、蜂起前。
若き大坂城代、教孝に拾われ、両親の仇討ちを悲願に城付きの〈影〉となった少女あや。ある医者殺しの黒幕を追ううちに十年前父母を罠に陥れた陰謀とこの殺人事件とを結ぶ、奇妙な接点に気がついて・・・。
富に群がる役人や商人達、鬼面の男率いる謎の集団を相手に、運命に翻弄されながらも力強く自らの役目を果たしていく密偵あやの活躍を描いた、傑作時代ミステリ。