新刊、届きました。
「影の泣く声 左近・浪華の事件帳」。
シリーズ第三作です。
発売は、年明け、1月10日。
どうぞ、よろしくお願いいたします!

表紙絵には、〈在天〉の長・弓月王の登場です。後ろ姿ですが。
今回も、表紙絵は安楽岡美穂さん、デザインはアルビレオさんが手がけてくださいました。いつも素敵な表紙、ありがとうございます!

「洪庵」シリーズドラマ化がきっかけで書き始めたこのシリーズ、その後、極めて個人的な事情で中断してしまい、今年になって舞台化で復活。「浪華の翔風」で初めて〈在天別流〉を書いたときには何一つ予想していませんでした。とてもいいこともとても悲しいことも乗り越えて、ここにたどり着きました。人生いろいろ。

時系列としては、「闇の射手」のあと。主役は左近で、相方の若狭と組んで事件を解決する話、という主軸は変わりません。で、帯にある通り、上総、つまり〈在天〉の長で左近の異母兄の弓月王と、正体不明の情報屋赤穂屋の過去の因縁が明らかになる、という話です。赤穂屋の正体バレの話。

もし、「浪華の翔風」を刊行と同時に読んでくださった方がいらしたら、20年間隠しといて今になって明らかになる過去ってなんやねん、と思われるんじゃないかと不安ですが、でも、この人の過去は、20年前にキャラを作ったときから決まっていたのです。で、この作品を書くまで、私以外に知ってるひとはいませんでした。なので、派生作品の制作関係の方はご存じありません。ご存じないので、あれこれ、いろいろ、こちらの気持ちとしては思い入れもいろいろだったんだと、ここでこっそりつぶやきます。いろいろってなんやねんて感じですが、いろいろなんです……。

苦労しました。書くのに。あんまりにも苦悩して苦労したので、担当さんに、ホントはもうこのキャラ書きたくなかったんじゃないですかって言われたくらいなんですが、そうじゃないんですよ、ずっと書きたかった話だから、しんどかったんです。……なので、こそっと言いますが、左近シリーズこれでは終わりませんです……まだ出ます双葉文庫さんお世話になります……。

来年は、「蘭」の再演もありますし、今後も〈在天〉とお付き合いいただけましたら、本当に幸せです。どうぞ、よろしくお願いいたします。

さて。
なんだかんだと、もう大晦日。

いろいろあった一年でした。
久しぶりの単行本「近松よろず始末処」は、おかげさまで、いろんなところで書評などに取り上げていただきました。ありがとうございました。続編、準備中です!
初のジュニア向けシリーズ「緒崎さん家の妖怪事件簿」は3,4巻が出せて無事に完結できました。こちらも、ジュニア向け新企画でまたお会いできたらと。

母校大阪大学では、2回、講演させていただき、懐かしい恩師や学友と再会できました。
地元紙京都新聞で、リレーエッセイの執筆も、させていただいています。

そして、もちろんあの、舞台「蘭 緒方洪庵 浪華の事件帳」もありました。

多くの方にお世話になりました。
本当にありがとうございました。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。

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