薬師寺に、刀展を見に行ってきました。
2月末にも一度行ったのですが、そのときは、あの「大倶利伽羅広光」ほか数振りの特別展示もありましたので、人が多く、ゆっくり見られず。
あらためて、すいている平日に、のんびり楽しんできました。

……といいますか、少し、考えたいことがあって、そのために行ったというところもありまして。

実は、刀について、きちんと勉強したくて、昨年度、月に一度、三島の佐野美術館の刀剣講座に参加していました。午前中の講座なので、前日から泊まりがけで、新幹線に乗って。

できれば、今年度も続けたかったんですが。その、つもりだったのですが。
年明けから体調を崩し、やろうと思っていたことが滞ってしまい。また、今年は、舞台もあり、久々の単行本出版もあり、昨年以上に仕事に力をいれようとも思っていまして。回復した今こそ、仕事に集中すべきなんじゃないかと。

それでも刀の勉強が続けられるかどうか、悩みました。悩んで悩んで、どうにも決められないものだから、こういうときは、実際に刀を見ながら考えてみようと、薬師寺に向かいました。

でも、それでも、決められないんですね。刀が好きだから勉強したい、でも、こうやって展示を見るだけでも勉強はできる。いや、でも、名刀を実際に手に取るのはまた別格で楽しい。うーん。

ゆっくり、ゆっくりと刀を見ながら考えても、どうしても決められず。思いついたのは、「そうだ、ここはお寺だ、仏様に聞いてみよう!」。
で、おみくじを、引いてみました。
「勢いに乗っておしまくったら後悔する。タイミングとバランスを考えろ。体調に気をつけて、仕事は長引かせるな」。……つまり、これは、「今はあれこれやろうとせず、無理のないよう仕事に集中しろってことだな」と。……正直なところ、「なんとかなる、やってみなさい」と後押ししてほしかった気持ちもあるんですが、冷静に考えてみたら、今の私の優先順位はそこではないんだろうなと。

……といいますか、おみくじって、もっと古文調で曖昧な表現で書いてあると思ったら、カタカナ語まで入った現代語でかなり具体的なアドバイスになっていて、これはもう、どうひねって解釈しても、「あれこれやりすぎるな。仕事しろ」以外の答が導き出せないなと。ちょっと、びっくりしました。おみくじで何かを決めたことって初めてなのですが、これほど、ズバッと言われるとは。なんだか、すっきりしました。

一年間の講座、本当に充実していました。光忠や長光、吉光、広光、兼定……一振り一振り、魅入られるようにながめ、毎月、帰りの新幹線では、手にした刀を思い出してぼーっとしていました。同期生も良い方ばかりで、講座後のランチ会であれこれ刀トークするのも楽しかった。心身ともに疲れてへとへとの状態で出かけたはずなのに、刀を見たらすっかり心が晴れた、なんてこともありました。

ただ、本職の学芸員さんも学びに来られるほどの講座なので、初心者講座といいつつも、同期生みなレベルが高くて、講座に行っているとき以外に勉強の時間があまりとれない現状では、この先、ついていくのは大変そうにも思います。だから、もう少し、心身に余裕があるときに改めて学びたい。きっと、また、行こう。

講座に通っての刀の勉強は、いったんお休みですが、気ままに展示を見に行ったり、史料を読んだりして愉しむことは、もちろん続けます。あ、刀剣乱舞のゲームも続けてます。刀コンプしてます、ふふふ。

今年は、京博の特展あるし、福山に左文字見に行きたいし、展示があれば今度こそ「にっかり青江」も見に行きたいです。にっかりさんとは、ちょっと特殊なご縁もできましたしね(「蘭」で若狭を演じてくださる荒木宏文さんが、刀剣乱舞ミュージカルでは、にっかり青江役なんです)。ちなみに、うちのにっかり青江は、骨喰藤四郎と並んで本丸最強脇差で、敵の薙刀はじきまくってくれるので、頼りにしてます。真剣必殺こわいですが。

仕事を、がんばろうと。
あらためて、思っております。
ちょっと、人生半分リタイヤしたみたいな気持ちになっていた時期もありましたが。
舞台とか、単行本とか、新たなご縁をいただいたので。
昔から応援してくださっている方にも、喜んでいただけるような小説を。

明日は、新刊のお知らせを!
あ、そういえば、「蘭」の舞台の稽古、始まったみたいです。楽しみです!

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