仏教聖地巡り、いよいよ仏陀成道の地。お釈迦様が覚りを開いた地に立つ、ブッダガヤの大菩提寺をお参りします。
聖地の門前。
この門を入って、しばらく歩くと、二つ目のゲートがありまして、その先は、土足禁止。これはびっくりしました。建物のなかだけじゃないんです。かなり大きなお寺の境内が全部、土足禁止。ずーっと靴下で歩きました。泥だらけ。聖地だから、仕方ないですね。
この辺りもすべて、土足禁止エリア。
正面に、大塔。まずはなかに入って礼拝します。警備は厳重で、カメラ、携帯電話は持ち込み禁止。入り口には銃を持った警備員がいます。
塔はすべて、細かな彫刻で飾られていて、綺麗。
仏陀がこの下で瞑想したという菩提樹(の何代目か)。
かつてはこの樹を囲む柵はなかったそうです。日本のある新興宗教の教祖(後にテロ事件を起こした人物)が、この菩提樹の下の法座に勝手に座ったあげく、自分は仏陀の生まれ変わりだとかなんとか言ったせいで、厳重に柵が作られたとのことで、なんというか……こんなところにまで迷惑を、という感じです。
神聖な場所です。
各地から大勢のお坊さんがお参りに来ています。
五体投地でお祈りするひとも、多数。
実は私、この辺りで、かなり、気圧されてしまいまして。なんだろう、ともかく、かつて好きだった物語だとか、昔なじみのファンタジーだとか言ってられなくなってきた感じ。上手く言えないんですけど、やっぱりこれは物語じゃなくて宗教なんだ、信仰なんだよなと。
他にない迫力を感じ、同時に、仏教徒としてここに来られた縁に感謝しました。
ただ、その一方で、ふと心に浮かんだことのひとつが(ここでこんなこと考えて罰当たりかなと思いつつも)、あー、いつかエルサレムも行ってみたいな、でした。このあたりが、信仰よりも好奇心先行型の聖地巡りなんだろうなあ、私のは。
でも、人類の歴史を動かした宗教って、そう多くはない。仏教の聖地の迫力を知ると同時に、他の宗教のもぜひ見てみたくなったのです。歴史や文化を知るってことの、大きな欠かせない要素の一つが宗教であるなら、その大もとに接することは、今まで思っていた以上に大きなことなんじゃないのかな、と。
まあ、ともかく、一言でいえば、この日、聖地のオーラに圧倒されたのです。なんだかすごかった。