しつこく「009」、もう見られないんだと思いながらサントラを繰り返し聞いていたら、やっぱり見たくてたまらなくなって、未練がましく上映館を探したんですが、関西圏では深夜と、遠方の朝イチしか残ってなかった。うーん、無理っぽい。

そんでもって、原作の秋田文庫版をオトナ買いしました。年越しの旅に持って行きます。さすがに20冊以上あるのを全部は無理ですけど、異国の空の下で読むのだ。残念ながら、ゼロゼロナンバーズの誰も属していない国ですが。……このタイミングだと、行き先が映画に出てきたイスタンブールかドバイだといっそう盛り上がるところですが、それも違う。行き先候補にはあったんですけどね。残念。でも、実際に行くのも、ずっと行きたかった国なので、楽しみ。

さてさて。自作のことも少し。
新刊が出たばかりなので、もう少し、いろいろブログで関連のことを書こうと思っていたのですが、具体的に何を書くべきかというと、よく判らない。作者が自分で、このシーンは実はこうで……とか喋ったって仕方ないですよね……。ライトノベル系で、ネタバレ避けつつ上手く後書き書けるひとってすごいなと改めて思います。

今日、「新刊で書きたかったテーマは?」と訊かれたんですが、そういうのって自分で言ってもしょうがないことのような気がして、何も言えなかった。どのシーンも、どのキャラも、どのネタも、書きたくて書いたものなので、何を書きたかったのかと訊かれたら、全部、としか応えられない。あの時代の学問状況についても書きたかったし、苦悩する男どもも書きたかったし、ポリシー持った商人たちも書きたかったし、集まると胡散臭くなる学者たちも書きたかったし、強気な女性たちも書きたかったし。まあ、なんていうか、「十一屋」はホントに、好き放題書かせてもらって、幸せです。

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