(↑スキポール空港にて)
7月13日、アムステルダム。
オランダ旅行初日のその日、私は朝から、「W杯準優勝パレード見なきゃ! 祝賀セレモニーも行かなきゃ!」と舞い上がっておりました。なんせ、セレモニー用に、オレンジのTシャツを日本から持参してたくらいでして、もう、気合い入りまくりで(支度したときは、まだ決勝戦の前だったので、優勝セレモニーに出るつもりでしたが)。
実は……今回のW杯では、オランダ、日本と同じ予選グループに入っちゃってまして、なかなか「オランダ応援してる」って言いづらかったんですけども(だから、ここにも書いていませんでしたが)。私、ルート・フリット以来のオランダ好きです。「ファン」と言ってしまうと、ホンマにディープなファンの方には怒られるかもしれませんけど、でも、フリット、ライカールト、ファンバステンのACミラン・オランダトリオに惚れて。それ以来、W杯では必ず、オランダを応援していました。先日の日蘭協会の講演の折りにも、「優勝の歓喜に湧いたアムステルダムに行けると信じてます!」と宣言してきました。
狙って決めた日程ではなかったんですが、偶然この日にアムステルダム着と決まって以来、「これ、もしかしてオランダが優勝したら、凱旋帰国と重なる日程なのでは?」「……いや、まあ、実際にはムズカシイよね」なんて思っていたら、オレンジ軍団、まさかの快進撃! ブラジルを破り、ウルグアイを破り、決勝へ!
おしくも優勝はなりませんでしたが、準優勝でも、めでたいではないですか!
まさか、自分の人生で、オレンジ軍団の祝賀セレモニーをナマで見る日がくるなんて……!
パレードは午後から、市内の運河を巡る形で行われ、その後、市内中心部のミュージアム広場で祝賀セレモニー開催とのこと。
祝賀会は夕方からだというのに、広場には午前中からすでにひとが集まり始めていました。私(と友人たち)は、まずは市内の有名スポーツショップへ。伝説の英雄クライフの名を冠した店で、何か記念のものが買えたらなーと思っていたのですが、思わぬ掘り出し物が!
88年のオランダの欧州選手権優勝を記念したブルゾンです。あのフリットの栄光の88年! もちろん購入。さらに嬉しいことに、店内にはフリットの写真も!
店番の少年に「写真とっていい? フリットのファンなの」と(片言の英語で)話しかけると、なんと、「おー、ルート・フリットとぼくのパパは友達だよ! フリットはこの店にも来るよ!」とのこと。少年に呼ばれて奥から現れたパパも「フリットもライカールトも、若い頃からよく知ってるよ!」と。
これが、その、フリットも来るというお店の入り口です。
その後、パレードの行われる運河へ。人が集まり始めていた運河沿いへ。場所取りに座り込み。どのくらい待ったかは内緒ですが(笑)、目の前に立つ人がいなくて、すぐそこを船が通るという、ベストポジションを確保できました。
待ち時間も、オランダの応援歌を歌ったり、両岸で始まったボールのけり合いを見ていたりと、和やかにテンション高く盛り上がり、退屈する暇もなく。途中、選手団を乗せた軍のヘリが頭上を通ると、まわりは大歓声(女王のいるデン・ハーグからアムステルダムに移動してきたところ。写真には、ヘリは写ってませんが・笑)。もちろん、待ちに待った瞬間、選手団の船が通ったときには、紙吹雪が舞い、歓声が響き、大変な騒ぎに。
……この写真は、選手団の船を追いかける、報道陣の船。選手の船はちょうど橋の下にいます。選手の船を真横からとらえた写真がないのは、そのときは選手を見て手を振るのに必死だったからです(笑)。ここまで引っ張っておきながら、肝心の写真がなくてすみません……(オランダ観光局のサイト等を見てくださいまし・笑)
いやー……ロッベンもスナイデルも、ホントにそこにいました。ワールドカップの得点王が、すぐそこに! 初戦のデンマーク戦で「かっこええ!」と思ったエリアも、目の前に!ファンブロンクホルストもカイトもファンペルシーも! なんだか夢のよう!
(↑選手団の船を、自前のボートで追いかけるひとたち。運河の国オランダは、ボート所有のひとが多いのか、運河に入る前の川では、選手の船を無秩序に小舟が取り囲み、すごいことになっていたようでした。ニュースでその映像を見て、思わず「江戸時代の天神祭の絵図並みの小舟の数……」とつぶやいてしまいました。←今の天神祭は、交通整理が行き届いてますから、だいぶ違います)。
船が運河を通り過ぎたあとは、まわりの人波に流されるように、セレモニーの行われる広場へ。広場はもう、何(十?)万人という人(パレード、セレモニー合わせて70万人の人出だったとか)で埋めつくされていて。肉眼でステージを見る位置にはとても行けませんでしたが、大型スクリーンを眺めながら、広場の隅でセレモニーの時間を共有することはできました。
パレードでも、セレモニーでも、スナイデルがずっと笑ってたんですよね。もちろん、ロッベンやカイトや他の選手たちもなんですが。準優勝チームの司令塔であり、得点王にもなったスナイデル。でも、テレビで最後に見た姿は、ピッチの上に座り込み、動けなくなった姿。落胆の泣き顔でした。それが本当に辛くて。
……だから、オレンジの人波を目の前にして、チームメイトと肩組んで楽しそうに笑って踊ってるスナイデルの姿が、本当に嬉しかった。準優勝も得点王も素晴らしい結果なんだから、笑ってる顔を見たかった。……メンバーのなかでは、カイトがひときわはっちゃけていたような気がします。見てて楽しくなる感じ。
買い込んだオレンジ軍団グッズ(笑)。下の方にあるマフラーは、6月19日のオランダVS日本戦を記念して作られたもの。帰国時の空港の売店で、最後の一つがディスプレイに使ってあったのを見つけ、「アレが欲しい!」と頼んで売っていただきました。ディスプレイからはずしてくれた売店のおねーさんに「日本は、サッカー、少し、上手いですね」と片言の日本語で言われました。褒められたのかな(^^;)?
これは、決勝進出決定のときの号外。オランダ在住の友達が入手してくれましたv
4年ごとに海外サッカー熱があがり、その後しばらくW杯戦士の動向をチェックする……というのが、20年来のライトな(ミーハーな?)サッカーファンである私のパターンでして。これからしばらくは、スナイデル@インテルを中心に、オランダで見た選手を応援し続けそうです。ま……かつてのACミランファンとしては、ミラノダービーでインテルを応援するのは、多少抵抗があるんですけど(笑)、でも、どうやらスナイデルに惚れてしまったようなので、仕方ありません(^^)。
おまけ↓
ホテルの部屋に置かれていた「祝賀セレモニーとパレードをやるので、今日のアムステルダムは交通ストップしてますよ」お知らせの紙。こんなところまでオレンジです♪
(それにしても……今も感動をひきずっているため、この記事、おそろしく長文ですよね……汗)。