「天文御用十一屋 星ぐるい」、発売になりました。
まだ自分の目で店頭で見てはいないんですが、ネット書店では販売が始まったみたいです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
さて、前回に続いて、取材の話です。
今回の話には、星占い師の女が登場します。当時の権力公認星占い師は陰陽師なわけですが、この女は異端の、西洋式の星占いをするとの噂。
執筆に際しては、プロの西洋占星術師さんに、アドバイスをいただきました。
お友達のしろたま様です。
笙吹き仲間であり、遊び仲間でもあり、いつも仲良くさせてもらってるしろたま様ですが、占い師として深いところまでお話をうかがったのは初めて。西洋占星術の理論、本職の占い師さんの技、使う本、考え方……等々、レクチャーしていただきました。占星術の奥の方を、少しだけのぞかせてもらいまして、わくわくしたり、ちょっとゾクっとしたり。
実際に作品にするにあたっては、当時の日本における西洋知識摂取事情や、書物輸入の限界といった制約があり、書けることには限りがあります。といいますか、その「限り」がどこにあるかの判定に、主にアドバイスをいただいた感じかも。当たり前ですが、水晶玉をのぞけば霊能力でなんでも見える――なんていう「占い師」ではなくて(そうだったら、ある意味では楽なんですけど)、占星術は正確な知識の伝授あっての「術」なわけで。ある意味、学者と同じくらい、知識摂取の限界があるんですよね。……結構、つらかったです……でもその時代にはどう考えてもあり得ない知識レベルにはしたくないので、しょうがないかなと。
その他、いろいろと、キャラの練り上げに、力になっていただきまして。キャラの名前をしろたま様にちなんだ名前にする……という当初の予定は果たせませんでしたが(キャラがちょっとアレなんで、逆に失礼かと思いまして。でも、「美女」という共通項はあります♪)、しろたま様、ホントにありがとうございました!
天文台「善兵衛ランド」に行ったときもそうでしたけど、「天文台の管理者として星を見ているひと」「占い師として星を見ているひと」――どちらも、プロの方は、何気ない一言が、素人とは違ったりします。知識として江戸時代のキャラに喋らせるわけにいかないことは非常に多いわけですが(というか、ほとんどが、そう)、でも、「おー、そういう発想こそプロならでは!」と新鮮な驚きがいろいろ。
十一屋の学者たちのキャラ作りには善兵衛ランドの皆様の、占い師@美女のキャラ作りにはしろたま様の、「何気ない一言」が隠し味的に生きております。
しろたま様のHPはこちら♪
毎週UPされる「おつげ」は必見です。当たりますよ~!
http://shirotama.holy.jp/