「歴史」や「時代物」への愛が深まっていくきっかけは、十代の頃から幾つもあって、たとえば以前に書いた新選組や真田幸村との出逢い等もそうなのですが。

テレビ時代劇のジャンルにおいては、「必殺仕事人」シリーズの存在は、思春期の私にとって、本当に大きなものでした。高校時代、飾り職と組紐屋と鍛冶屋、誰がいちばんカッコイイか論争で、友達といつも盛り上がっていました(その頃の私は「絶対、鍛冶屋」派。その後、別の時代劇で組紐屋のなかのひとにハマりましたが、あの頃は紐屋より鍛冶屋だったなあ……)。映画も、制服のままで学校帰りに見に行きました。

そう、時代劇映画でいちばん繰り返し見ているのは、今でも「必殺4 恨みはらします」です。バイブルです。大好きです。時代物への愛を見失いそうになることがあると、必ずDVDを見返します。

あの世界のすべては、大黒柱の「主水さん」がいてこそ、でした。あの「八丁堀の旦那」がいてこそ、でした。

藤田まことさんのご冥福をお祈りいたします……。

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