土曜時代劇「浪花の華」、第五話「北前船始末 前編」。
原作では「北前船始末」(文庫二冊目「北前船始末」の第三話)。
ドラマ感想です。

章をはじめとする塾生たちの修業の日々が、たっぷり描かれていました。章の挫折や苦悩。思々斎塾の日常生活。学問をする若者達の熱意、ひたむきさ、迷い、そんでもって、馬鹿馬鹿しく酒なんぞ作ってみたりもする姿。それを見守る師匠夫婦。学友との交流。決して前向きなばかりではなく、悩みが多くてしょーもないこともして……あれこれひっくるめて、何かを学ぶことに一途である青春が、私はかなり好きなのです。映像でそれを見られてよかった。

自分の未熟さに悔し泣きをする姿や、「先生」と呼ばれて照れ笑いをする姿。窪田くんは本当に表情が豊かで目が離せません!

左近さんは、今回は全体に女の子らしい表情が多かったですね。でも、目の前でトラブルが発生すると「左近」の顔に切り替わる。その辺りが、さすが(^^)

痘瘡の話。北前船の船頭卯之助は、越前のひと。死んだ息子のことを話したときに出てきた「湯尾峠のお札」。越前の湯尾峠(現福井県南越前町)で、峠の茶屋が配布していた痘瘡除けのお札のことです。当時は全国的に有名なもので、大坂では、なんと、〈在天〉ゆかりの四天王寺に配布所がありました。

ところで、今回、若狭さん、大活躍で。いやー、仕事の出来るいい男。池内博之さん、キャスティング知ったときに実はちょっと驚いたのです。「え、今風の俳優さんだと思ってたんだけど、時代劇……どんな感じになるんだろ」と。でも、私が知らなかっただけで、大河ドラマ「新撰組!」など時代物あれこれ出演されていたんですね。着物姿かっこいいもんなあ。……というわけで、実はこの回を見たあと、池内さんの時代物をもっと見たくなって、前に出演された舞台のDVDを注文しました(笑)……次の締め切り明けのお楽しみです。

あ、長屋のおしんちゃんがパワフルでした。章を引きずって走ってました。かわいいかわいい(笑)。

弁天丸の隠し荷も、痘瘡の話がどう絡んでくるのかも、来週のお楽しみ。
原作読んでくださってる方にはお判りのように、この前後編、これまでのなかではいちばん、オリジナルな部分が多いです。それだけに、自分でも「いったいどうなるの」等と緊張するわけでして(脚本はいただいていますが、やっぱり映像になると違いますから)。
次の6話は今までのところ、見ながらいちばん緊張した話でした(あ、1話は別の意味で緊張しましたが)。
かなり濃い30分です。
ぜひぜひ、おみのがしなく!

本日の〈kuroneco写真館〉♪

思々斎塾の教室。ふだん塾生が集まっている場所。

階段をあがると……、

二階は大部屋。塾生が寝泊まりしているところ。
史跡「適塾」をご存じの方はよくお判りかと思いますが、ドラマの思々斎塾は基本的に「適塾」を元に作られているようです。

二階の隅に、章がいつも勉強している屋根裏があります。これはドラマのオリジナル。